2 意志か意地か【Will】伊達×真田
意地になっている自覚はあった。
政宗は独眼を光らせて、戦場の先を睨む。
その目に映ったのは、戦場を縦横無尽に駆け抜ける、炎だった。
初めに思ったのは「やつがほしい」という純粋な願望だった。
ただの興味。強そうなやつとは闘いたい。武将としての性。
だが、実際に闘って、いい勝負をして、「絶対にほしい」という意志に変わった。
逢う度に勝負をして、吼えて、刀を合わせて、周りを巻き込むほど熱中した。
こんなに何度となく刀を合わせても冷めない勝負が出来るやつは他にはいない。
だから、いつかの闘いの後、直接真田幸村に誘いを掛けた。

「お前がほしい」と。

それは武将として、だったか、ただ側にいて欲しいのか、そのときにはまだ政宗にもわかっていなかった。
だが、すんなりと行くはずもないことは最初からわかりきっていたことだったが、

「お館様を裏切るわけにはゆかぬ」

ときっぱりと迷いもない目で言われては、少々悔しい。
そしてどういう意味での「欲しい」だったのかも朧げながら自覚した。
政宗は知らず、唇の端を引き上げていた。

「オーケィ。ならばこれからも勝負させてもらおうじゃねえか。アンタがオレのところに来る気になるまでな」

意志が意地に変わる。
それでも心の奥底では、本気で「欲しい」という意志も燃えていることを感じて、政宗は炎を見据えて、嘲った。


お題に忠実に…
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